医大校とICT ３．オンライン授業（２）
福島県立須賀川支援学校医大校です。
ここでは、どのようにICTを使っているかを何回かに分けてお伝えしていきます。
今回はその８回目、個別で行うオンライン授業についてです。
オンライン授業、オンライン教育、遠隔授業、遠隔教育さまざまな言葉がありますが、
ここではGoogle MeetやZoomなどのウェブ会議システムを使った授業をオンライン授業として紹介していきます。
（２）個別で行うオンライン授業
医大校には、大きく分けて３つの学びの場があり、そのうちの１つとして一時的に退院している期間に医大校への登校が難しい場合、自宅で受けられるオンライン授業があります。
詳しくは「１．はじめに」をご覧ください。
自宅で受けるオンライン授業は、（１）でお伝えした合同で行う授業のほか、１対１の個別で行う授業があります。
どのように進めているのでしょうか。
基本的には（１）の合同で行う授業と同じで、
児童生徒は１人１台端末を使い、予約された時間にGoogle Meetに入って授業を受けます。
対面授業の時と異なり、児童生徒と教師が一緒に同じ物を触ったり動かしたりすることは難しいのですが、できるだけ分かりやすい授業を心掛けています。
・書画カメラ（実物投影機）
オンライン授業の際はたいていパソコンに付属しているカメラを使用していますが、その場合は手元を映しづらく、映すことができる角度や距離にすると逆にパソコンの画面が教師にとって見づらくなるところが難点でした。
外付けのWebカメラもありますが、それを片手で持ちながら手元の操作をすることも大変です。
そんな時に使っているのが書画カメラです。
写真はワークシートを書画カメラで映す設定をしているところです。
パソコン内のカメラから書画カメラに切り替えて使います。
ワークシートは、データをクラウドに入れて画面共有をすることもできますが、児童生徒にとっての見やすさが大きく損なわれなければ教員によって活用しやすい方法で授業を進めていきます。
プリントやカードなどの紙媒体だけでなく、立体物などを映す時にも適しているため、情報研修会で紹介した後に、すぐ「オンライン授業で使いたいから実際に練習してみたい。」という声が複数挙がりました。
・デジタル教科書
医大校では、主に教師用のパソコンにデジタル教科書をローカルインストールという形で入れています。
以前投稿した対面授業（その１・その２）でも使うほか、オンライン授業の際にも画面共有をして使用します。
特にオンライン授業では、デジタル教科書の画面共有をすることで、教科書のどこに注目すればよいか分かりやすくなります。
また、デジタル教科書に入っている関連資料も豊富で、画面共有のまま動画も見ます。
ここで注意する点は、Google Meetの場合、画面共有で音も共有可能なのはGoogle Chromeのみということです。
つまり、パソコンにローカルインストールしたデジタル教科書で画面共有をしても、Meetでは音が共有できません。
しかし教師側でイヤホンを使っていない場合は、パソコンのスピーカーから出てきた音をマイクで拾うことができ、参加している児童生徒としては、音も共有されているのと同じように聞くことができます。
・板書の代わりとなるアプリ
板書については、対面授業のその２の記事でもお伝えしましたが、
黒板に書いてそれをカメラで映すこともあれば、
板書の代わりとなるアプリを使用して画面共有することもあります。
その場合、主にノートとして使えるアプリや、プレゼンテーション用スライドを使用しています。
・学校側の配置・接続例
書画カメラ、デジタル教科書、板書の代わりとなるアプリについて紹介してきましたが、それらを使う場合の配置・接続例を１つ挙げます。
さまざまな配置、接続の仕方、使用機器・アプリがあるため、その時に応じて授業が効果的に行えて、児童生徒の充実した学びにつながるものを考えています。日々教員同士で情報交換し、アップデートしていっています。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
次回は、オンライン授業の３つ目についてお伝えしていきます。
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