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医大校とICT 3.オンライン授業(3)その1

福島県立須賀川支援学校医大校です。
ここでは、どのようにICTを活用しているのかを何回かに分けてお伝えしていきます。

今回はその9回目、もともとの地域の小学校・中学校・高等学校などとつなぐオンライン授業についてです。

オンライン授業、オンライン教育、遠隔授業、遠隔教育さまざまな言葉がありますが、
ここではGoogle MeetやZoomなどのウェブ会議システムを使った授業をオンライン授業として書いていきます。

・「医大校とICT」の目次はこちら
・前回の記事はこちら


(3)もともとの地域の小学校・中学校・高等学校などとつなぐオンライン授業

  ・「もともとの学校」って?

今回のタイトル画像にもある「もともとの学校」とはなんでしょうか。
実際には「在籍校」「原籍校」「前籍校」という正式な言葉がありますが、ここではその子どもが入院する前に通っていた小学校・中学校・高等学校・特別支援学校などを指すことにします。

もともとの学校のイメージ

これまで「医大校とICT」の記事の中で触れてきた子どもとは、
医大校に転入してきた、医大校に在籍する児童生徒のことでした。

でも、医大校のある福島県立医科大学附属病院に入院している子どもが
全員医大校に在籍するわけではありません。

  ・医大校に在籍していない入院中の子どもたち

例として2つのケースを挙げます。
ケース1:入院期間が1週間程度の小学生
短い期間の入院の場合は医大校に転入せず、もともとの学校に籍を置いたままということが多いです。
ケース2:入院期間が1年程度と長期にわたる高校生
医大校は小学部と中学部のみです。

では、高校生については入院中に学習は受けられないのでしょうか。

学習を受ける方法はいくつかあります。
方法1:医大校の学習支援を受ける。
説明と手続きの後、もともとの学校から指示のあった課題などに取り組みます。
方法2:もともとの学校のオンライン授業を受ける。
もともとの学校の1人1台端末等を活用して受けます。

今回は、「方法2:もともとの学校のオンライン授業を受ける。」についてお伝えします。

  ・もともとの地域の小・中・高などとつなぐオンライン授業

GIGAスクール構想とコロナ禍等の影響にもより、入院とは関係なく、1人1台端末を持ち帰り、自宅でオンライン授業を受ける機会を設ける学校は増えていましたが、入院中の子どもにオンライン授業を行うことも増えてきています。

  ・そのメリットは?

入院中の子どもがもともとの学校のオンライン授業を受ける利点はなんでしょうか。
もともとの学校とのつながりがあることで、学習面で利点があるほかにも、
教員や友達の存在によって心理面でも、
そして、長期的に考えた時に退院後にもともとの学校に通う(復学する)際の、復学支援の観点からも効果があります。

下の画像は、そういったことをまとめた画像です。
オンライン授業を行う利点は、入院している子どものみならず、
もともとの学校の教員や子どもたちにもあると考えています。

オンライン授業を行う利点のイメージ(医大校用のkubiマニュアル一部改変)

  ・実施方法は?

実際の実施方法は一人一人に応じています。
必ずICTを使うわけではなく、紙媒体も使用します。
小・中・高のどの段階か、その子の病状、教科の特性、端末にキーボードやスタイラスペンがついているかなど、総合的に、柔軟に、合理的配慮の視点を踏まえて、もともとの学校が主体となって行うことをサポートします。

<実施方法の例>
・教室での授業を常にリアルタイムでオンラインで流し、見られる時に見る。
・決められた授業のみ、教室で行っているものをオンラインでつないで流す。
・オンライン授業中、チャット機能や挙手ボタンを使用する。
・オンライン授業のほかに、オンライン上の教室やクラウドに課題や配付物を共有する。
・課題をデータで提出する。
・課題を紙媒体で提出する。
・課題を出さない。
・生活や学習の簡単な記録を出す。
テレプレゼンスロボットを使う。

最後に出てきた「テレプレゼンスロボット」とはなんでしょうか。
次回、紹介していきます。
最後までお読みくださりありがとうございました。


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